生産国で支払った炭素価格: 買い手のCBAMコストを下げられるか
工場が自国で炭素価格を支払っていれば、EUの買い手は引き渡すCBAM証書を減らせる可能性があります。仕組み、必要な証拠、詳細がまだ決まっていない理由。
2026年10月9日時点のEU規則で確認済み。
CBAMは同じ排出に一度だけ課金することを目指しています。そのためCBAM規則第9条は、物品の生産国ですでに炭素価格が支払われている場合、EUの輸入者の申告者が引き渡す証書を減らせるとしています。
自社の検証済みの値を使う場合
- 控除の対象は、申告した排出に対して実際に支払われた炭素価格です。
- 自国で受けられる還付やその他の補償(無償割当など)は差し引かれます。
- 書類は申告者と自国当局から独立した者が証明し、実際の支払いの証拠を添える必要があります。
- 申告者はこれらの記録を申告後4年間保管します。
EUデフォルト値を使う場合
その場合の控除は、自国の年間デフォルト炭素価格を基準にした場合に限られます。2027年から、欧州委員会は炭素価格制度のある国についてそうしたデフォルト価格を公表できます。
まだ決まっていないこと
価格を控除にどう換算するか、必要な証拠、誰が証明できるかは施行規則で定められます。欧州委員会は2026年5月13日に案を公表しました。本ページ執筆時(2026年10月9日)には採択された規則は確認できませんでした。控除を当てにする前に欧州委員会のCBAMページを確認してください。
日本の輸出者にとって
- 実際に支払った価格だけが対象です。排出のすべてが無償枠でカバーされる制度では、控除できるものはほとんどないか、まったくありません。
- 地球温暖化対策税は化石燃料の輸入・採取段階で課され、燃料価格に含まれて支払われます。これがどのように、どれだけ認められるかは最終的な規則次第です。燃料の購入記録を保管しておいてください。
- GX-ETSは2026年度から大口排出者に義務化されます。排出枠の購入にかかった実費があれば記録しておき、無償で割り当てられた分は差し引かれることに注意してください。
- J-クレジットなど自主的に売買するクレジットは、工場の排出に対して支払った炭素価格とは別物です。
- それまでは、控除なしのCBAMコストで見積もってください。
まずコスト計算ツールでコストを計算し、CBAMは誰が払うかを読んでください。
出典: 規則(EU)2023/956第9条(規則(EU)2025/2083により差し替え)、2026年5月13日の欧州委員会のニュース。法的助言ではありません。
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